あなたのベッド【完結】
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30分して空の部屋をノックする


”トントン”



「空はいるよ?」


「あぁ、いいよ。」


あたしは家にあったビールも持ってきていた



「何おまえ、まだ飲む気?」



「今日はね〜。なんか飲みたくて」




なにかあった訳じゃないけど


なんで飲みたいと思ったかも忘れたけど。




「俺、シャワー浴びてくるからちょっと待ってて」


空がそう言って部屋を出て行った


空がくるのを

ベッドで雑誌をひろげながら待っていた




その間にも
ビールを1缶あける



ガチャ




ドアがあき空が入ってくる




「ってかそれ何本目?」

ビールの缶に視線をおくりながら空が言った




「わかんなぁい。」


だって本当にわからなかったから。


こんなに飲んだのは久しぶりかもしれない・・・



「はぁ・・・」


空の小さなため息が聞こえた




酔ったあたしはそんなこと気にしなかった

「ねぇリカはぁ?

デートにしては〜早くなぁいぃ?」



まだ9時すぎだよ?




「だって・・・


おまえ一人にしとけないだろ。」



ドキンと心臓が跳ねた





気がする?




あたし?




「危ないだろ?

家に女の子一人じゃ。」


見事に固まったあたしに




「寧々も一応、女の子だし。」

空が笑って言う



「一応ってなによぉ?」

ちょっとムクれてみたけど


空の言葉が



空の気持ちが



やっぱり嬉しかった。
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