糸を手繰って

夜リンカからは“ふざけすぎちゃったよね。ごめん。”っていうフォローメールが来た。


“リンカに腹が立ったわけじゃないから大丈夫。心配かけてごめん。”なんてメールを送りながらもあたしは考えていた。


あたしは“ナニ”が気に入らなかったんだろうって。


２人に笑われたことだろうか。


どこまでも軽いヨッシー先輩のことだろうか。


なんだかモヤモヤする。


とりあえず明日は２人に謝ろう。


不愉快にさせてしまったんだから。


あたしは糸の付いてる小指を触りながら眠りに就いた。


そんな夜の決意はなかなか達成できなかった。


リンカには朝一番に謝って、“わけわからないミチカの行動には慣れてるよ”なんて憎まれ口を頂いた。


だけど先輩には１日会うことが出来ずにいた。


今日は移動教室も少なかったし、先輩の教室に行く勇気はあたしにはない。


だってナルセ先輩も居るわけだしね。


昨日の朝のことが心に引っ掛かっていて今はナルセ先輩には会いたくなかった。


仕方がないからリンカに相談して、ヨッシー先輩を放課後呼び出してもらうことにした。