糸を手繰って
『そうだね。早く教室行かなくちゃ。』
覚悟を決めて先輩達の横を通った。
一瞬ギュッと目をつぶったけど、片目をうっすら開けて自分の小指を確認した。
小指は光って………る?
え?ウソ??
じゃ、じゃあナルセ先輩はどうだろう?
『あ!』
先輩がこっち見てくれた?!
思わず声を出してしまって、手で口を覆った。
次の瞬間だった。
『なに?なんか用?』
頭の上から低い声が聞こえたかと思えば、重いものが肩に乗った。
『い、いったぁい』
何が起こったか全くわからないあたしは、体の力が抜けてしまっていた。
ヨロヨロして、とにかく肩に乗ったものを取り去ろうと体を動かしていると、ふいにあたしと同じように光る糸が巻き付いた右手小指が目に入ってしまった。
誰?
ナルセ先輩じゃないのは確かだけど。
スッゴい圧迫感がある左隣を見てそれからゆっくり視線を上にずらしていくと、そこにはタイプとは真逆なワイルドな大男が立っていた。
あたしの肩に肘を押し付けて。
『わりぃ、いい感じにもたれる物があったから。』
ニヤニヤ笑って、更にあたしの頭をナデナデするそいつに鳥肌が立って、思わず悲鳴を上げてしまった。
覚悟を決めて先輩達の横を通った。
一瞬ギュッと目をつぶったけど、片目をうっすら開けて自分の小指を確認した。
小指は光って………る?
え?ウソ??
じゃ、じゃあナルセ先輩はどうだろう?
『あ!』
先輩がこっち見てくれた?!
思わず声を出してしまって、手で口を覆った。
次の瞬間だった。
『なに?なんか用?』
頭の上から低い声が聞こえたかと思えば、重いものが肩に乗った。
『い、いったぁい』
何が起こったか全くわからないあたしは、体の力が抜けてしまっていた。
ヨロヨロして、とにかく肩に乗ったものを取り去ろうと体を動かしていると、ふいにあたしと同じように光る糸が巻き付いた右手小指が目に入ってしまった。
誰?
ナルセ先輩じゃないのは確かだけど。
スッゴい圧迫感がある左隣を見てそれからゆっくり視線を上にずらしていくと、そこにはタイプとは真逆なワイルドな大男が立っていた。
あたしの肩に肘を押し付けて。
『わりぃ、いい感じにもたれる物があったから。』
ニヤニヤ笑って、更にあたしの頭をナデナデするそいつに鳥肌が立って、思わず悲鳴を上げてしまった。