糸を手繰って
ダダダッと階段を駆け上がる音が聞こえたかと思うと『ミチカ!』と大声呼ばれた。


『リンカ。』


『どうしちゃったの?突然逃げ出すから心配しちゃったよ。』


泣きそうなあたしの顔を見て優しく言ってくれたリンカ。


きっと先輩達と取り残されて気まずかっただろうな、と思うと急に申し訳なくなってきた。


『リンカごめんね?先輩達何か言ってた?』


『いや、まぁ。とりあえずミチカは男子に慣れてないんです、とは言っておいたよ?』


『あ、ありがとう。』


『それと、ヨッシーには怒っといたから。』


『ヨッシーって?』


『あの大男。あたしの従兄弟でさ。』


『え、え〜〜〜〜?!に、似てない。』


『んー?そうかなぁ??ちっちゃい頃はよく見間違えられてたけど。』


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