糸を手繰って
ほんっとに全然似てないよー?


リンカは色白で切れ長な目で、顔のパーツはこじんまりしてる可愛らしい雰囲気。


対してアイツは、パッと見ゴリラのように全てがでかくて色黒で、多分無精髭があった。


正反対な2人に見えますけどー。


呆気にとられているあたしに、リンカは更に爆弾を落としてきた。


『ヨッシーは一見クマっぽいけど、結構童顔なんだよー?かわいいよ?あたしの初恋相手だし。まぁ昔の話だけどね。今度ちゃんと紹介するから〜。』


『…いいです。遠慮します。リンカさん、何でもするからあの人と関わらないようにして?』


『ミチカ、いくらなんでも従兄弟をそんな風に言わないでくれる?仮にも好きだった人のことを否定されるといい気分じゃないなぁ。』


『あ、ごめん。ほんとごめん。そういうつもりじゃなくてさ。ちょっと怖かったんだよ。突然触られるのとか慣れてないし。』


『フフ。冗談だよ。そりゃ怖いよね。152センチのミチカから見たら185センチのヨッシーって巨人でしょ?』


『そ、そんなに背が高いの?ヨッシー先輩。』


『あ、格が上がったね。呼び方が“アイツ”から“先輩”になってる。』
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