【短編】秘密な愛詩
「反則だよ。(ボソ)」

こんな事されたら、別れられない。

「なにが?」

私のボソと言った言葉に龍紀が反応する。

今しかない。

「…私、別れたいんだ。だから、抱きつかないで。」

一瞬龍紀の表情が暗くなった気がした。

そして、龍紀は離れた。

今、龍紀と向かい合ってる。

これも、これで恥ずかしい。

そんな時、暗くなったかに思えた龍紀の表情が、いつもの余裕な表情に変わり、


「へぇ。理由は?」

って聞いてきた。

理由?

そんなのわかるでしょ。

自分の態度考えてよ。

なんで上から目線なの。

でも、龍紀はこういう性格。
自分に、自信があって私が間違ってる。って思わせる。

悲しいけど…何も言えない。

さっきまで沢山あった、別れたい理由がわからなくなった。
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