【短編】秘密な愛詩
だから龍紀に向かって、

「大丈夫だよ。」

って笑顔で言えた。


「良かった。なんか…抱きついただけで、感じちゃったのかと思った。」


「…Σな、そんな事あるわけないから。」


龍紀は、いつもこんな感じで、私をからかう。

さっきの悪戯ぽく感じた、笑顔はまぢだったみたいです。


やっぱさっきの嬉しいとか取り消そうかな。

龍紀はいつもそう、自分に自信を持ってる。

そして、それを曲げない。


「その涙は、OKって事なんでしょ?」

また、悪戯ぽい笑顔を浮かべてる。

そんな事を軽く言えちゃう龍紀は凄い。

もう、私の答え決まっちゃった。

「まぁ、OKだけど…」

勢いに負けて、さらと言った言葉。

自分で言ったのに、顔が赤くなるのを感じた。

付き合う事になっちゃった。

なんだかんだ思ってたけど、

内心、本当に嬉しい。

恋人居ない歴が年齢と一緒だった私に春が来ました。

この龍紀の性格、これから私、苦労するかも。


でも私、龍紀の性格好きなんです。


変わった趣味だけど。

でもでも、明日から私こと文音と龍紀の恋人生活が始まります。
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