【短編】秘密な愛詩
その話しが終わり、

「びどい゛ょよ。そ゛の゛人゛~。」

と、私は涙が止まらなくなっていた。

元々涙腺の弱い私、情緒不安定だった事もあり、涙がとまらずに、溢れ出てきた。

「でもさ。俺気づいてたんだ。」

え?

「どう゛じで?」

「お前泣いてて、何言ってるか、解りづらいっての。」


ニカッ

と笑い、ハンカチを私に渡してくれた。

いつもの龍紀だ。

「どうしてか、だよな?」

私は、

コクン

と頷いた。

「あの出来事の2ヵ月前あたりから、あいつ俺の教室に輝くような笑顔で、朝の挨拶しに来なくなったんだよ。」
< 33 / 39 >

この作品をシェア

pagetop