モノトーン
完璧に佑希は俺の事嫌いなんだぁ……。
俺女ったらしじゃねーし。
あっちが勝手に寄ってくんだよ。
コクられても興味ねぇし。
嫌ならムリしてウチなんか来なくていいのに…。
「ちょっと佑希ちゃん来て?」
尚大が佑希の手をとって俺の部屋からでていった。
二人でどこいくん?
佑希、尚大と付き合えばいいんじゃね?
イライラする事もなくなるだろうし。
さっきみたいに抱き着いても意地悪されねぇし。
俺は脱ぎっぱなしのシャツをぼーっと眺め
さっきまでいた佑希の甘い香りに包まれた。
アイツいい香りする…。
初めてちゃんと嗅いだかも?
昔から一緒だし
佑希の香りくらいわかるんだ。
さっきまでいたのにまた会いたくなる。
なんでだろ…。
涙なんか出ないけどなんか胸がいっぱいになるってゆーか
モヤモヤするってゆーか…。
俺をこんなんにさせてんのは佑希だかんな〜っ。
あの野郎…。