君の手。僕の手。
引っ越すときよりも背が少し伸びて髪も前より明るい色になって服装も変わっていた…

「嘘…絶対…嘘…」

あたしは驚きを隠せないまま龍也に近付くことが出来なかった…。

「久しぶり」

さっきまで電話で話してた龍也が目の前にいて…

「え?俺なんか変?」

「ぇっ…龍…也だよね?」

「やけん久しぶりいいよったい!」

龍也はあたしに近付いて頭をなでた。

大きくて暖かくて優しくて…

久しぶりの龍也の手の温もりがあたしの頭の上にあった…

龍也が…目の前にいる…

龍也は泣きそうになったあたしを抱き締めて頭をなでた…

「変わったな」

「龍也もじゃん…」

涙は止まらなかった。

「泣くなよー!」

龍也はあたしを離した。

彩華の部屋に入ってもずっと泣いてた。

龍也はずっと抱き締めてくれていた。

「泣き虫ぃ」

彩華はふざけながら言った…

それからずっと久々に集まったみんなで話をしていた。

龍也がいない間の話を尽きることなく話した…

「今日龍也どうするん?」

「昂太ん家行くよ」

「…昂ちゃん家?」

「嫌?」

嫌に決まってんじゃん…

一緒にいたいよ…

だって久しぶりに会えたんだよ…龍也は一緒にいたくないと?

正直…寂しかった…



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