君の手。僕の手。
バスセンターに着きバスが来る時間まで話をしていた…。
龍也は誰かに電話をした…
その間にあたしはバスセンターの中にあるコンビニでメモ帳とペンを買って龍也あてに少しの文章を書いた…
その紙を小さくおって龍也に渡した。
「あたしがバスから見えなくなってから見てね!」
龍也が引っ越したときと同じように小さくおった紙を龍也に渡した…。
「うん」
龍也は優しく笑った。
本当は泣きたくて…
寂しくて…
離れたくなかった…。
「もうすぐバス来るから…」
「龍也が乗るまで見送る…」
「恥ずかしいやん」
龍也は涙目になりながら笑った…
鼻がツーンと痛み我慢していたのに泣きそうになった…
画面に時刻が流れ…
放送が流れて龍也は荷物を持ってバスに乗り込もうとした…
「昂太が迎えに来とるけん送ってもらぃよ」
そう言って龍也はバスに乗り込んだ…
バスの切符を運転手に見せて番号を照らし合わせて龍也は窓側の席に座った…
携帯が鳴り龍也から電話がかかった…
「璃香が好きだけん」
龍也を見るとにこっと笑った…
「あたしも…龍也が好き…」
バスの中にいる龍也を見つめてあたしは言った…。