君の手。僕の手。
昂ちゃんは急にに立ち上がってあたしの隣に座りあたしを抱き締めた…

「…俺耐えきれん…泣きよるとこ見て…璃香を守りたいって思った…」

急に抱き締められて身動きが出来なかった。

「…こ…昂ちゃん離して!」

あたしが言っても昂ちゃんは抱き締めたままだった…

「俺じゃだめなん…」

「龍也以外考えられん」

昂ちゃんは力を緩めた…

「ごめん…」

気まずい雰囲気が漂う部屋でまた昂ちゃんと無言で彩華達を待っていた…

「遅いな…」

昂ちゃんが沈黙を破り話しかけた…

「ぅん…」

あたしは昂ちゃんとはずっといい友達でいたかった。

だからこのまま終わりになるんじゃなくて仲良くしたいと思った…

大事にな仲間だもん。

それからずっといろんな話をした。

小さい頃に一緒に遊んでたこと…

引っ越してから…

龍也との出会い…

それから2時間たって彩華と聡君が戻ってきた。

「おかえりぃ」

あたしは龍也が帰ったショックを隠し彩華達に笑顔で話しかけた。

「泣かなかったぁ?」

彩華は心配そうにあたしの隣に座った。

「泣いたよ。当たり前じゃん…龍也おらんとやっぱ寂しいね!」

明るく話しかけた…

でも彩華は心配そうに見つめていた…。



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