君の手。僕の手。

新しいノートに書いた日記…。

この日記には龍也との思い出だけにしたかった。

これからもずっと一緒だもん。

この日記が来年まで続いてまた新しい日記を書いて…

この先何年も何十年も書き続けたい…

そう思っていた。


"龍也とは一生一緒がいい"

そう思ってた…

ずっと一緒だって…

思ってた…。







12月31日大晦日。

この日はみんなで飲み会の約束をしていた。

夜8時になり昂ちゃんがバイクで迎えにきてくれた。

昂ちゃんの後ろに乗った。

着いた先は龍也の引っ越しのときに飲み会をしたとこだった。

「大晦日なのに開いとると?」

「ここは特別なんよ」

「特別?」

「えっ?もしかして聞いてないと?」

「聞いてないてなにが?」

「いや…何でもない」

昂ちゃんは黙って入口を開けた。

すでにいつもの4人は集まっていた。

広い座敷にたった6人。

変な感覚だった。

「んじゃぁとりあえず!この半年近くおつかれーっ」

そう聡君が声をかけて乾杯をした。

引っ越しのとき龍也はここでみんなと笑っていた…

そんなことを思い出しながら飲み会を続けた…

途中で眠くなりカウントダウンを待たずに寝てしまった…



< 116 / 128 >

この作品をシェア

pagetop