君の手。僕の手。
テレビと彩華達の声で目が覚めて目を開けた…
なぜか暖かくて…
頭に手の温もりがあって…
龍也の腕の中にいるようで起き上がれないままゆっくり目を閉じた…
「龍也…」
「璃香?」
彩華の声が聞こえもう一回目を開けた…
起き上がると隣に寝ていたのは昂ちゃんだった…
「おはよ…」
眠そうに彩華に言った…
昂ちゃんはずっと寝ていてなかなか起きようとしなかった…
彩華の近くに行き彩華に夜中の電話の話をした…
「璃香は好きなんでしょ?」
「でもあたし好きなのに…離れたほうがいいのかなって…」
「好きなようにすれば?龍也君のこと好きなのにそんなこと考えちゃだめだよ…」
「ぅん…」
彩華と話たあと片付けをして店をあとにした…
昂ちゃんの背中に掴まって昂ちゃんの温もりを感じて…
龍也が好きなのに…
ごめんね昂ちゃん…
あたし中途半端にこんなことしてごめんね…。
家に着いて昂ちゃんとばぃばぃをした。
それから一週間誰とも会わなかった。
一人で考えたくて…
ずっと部屋にいた…。
龍也とは"おはよう。仕事行ってくる"と"おやすみ"だけのメールが続いていた。
外には冬休みが終わり急いで走る制服の子達をみてあたしも久しぶりに制服に袖を通して彩華の家に行った…。