君の手。僕の手。
朝になり携帯が鳴った。
知らない携帯番号だった…
「もしもし…?」
「璃香…?」
「…龍也?」
「連絡せんでごめん…」
「待ってたんだよ…ずっと待ってた…龍也はもうあたしのこと嫌いになったと思ったんだよ…寂しかった…」
「ごめん…」
「ぅぅん…」
「手紙今日送るけん…見とって…」
「切らんで…まだ…声聞きたいよ…」
「ごめん…俺仕事行かなんけん…番号いれとって」
「まってよ…」
龍也は黙って電話を切った…
嫌われたんだ…
あたしはずっと泣いた…
寝ている彩華に気付かれないようにタオルで顔を押さえてないた…
離れんでよ…
龍也…
離れても好きでいてよ…
ねぇ龍也…
龍也…
携帯を握りしめて龍也の番号を登録した…
昼になり彩華が起きた…
「?」
泣いてるのに気がついて心配そうに見つめた…
「龍也から連絡あったんだ…手紙送るって…」
「手紙…?」
「ぅん…多分別れるかも…」
「まだわからんやろ?」
彩華はそう言ってタバコに火をつけた…
「璃香も吸う?」
「それ龍也も吸ってた」
「聡もこれだよ!」
そう言ってあたしに一本タバコを渡した…
煙が肺を通った…。