君の手。僕の手。
No.4//:氷のココロ
「…じゃぁ璃香は龍也くんのことどう思ってんの?」
「好き…かなぁ…」
「…」
彩華が黙り少しにやけてた…
「…なんなん?!」
「龍也くんね…璃香が好きなんだよ!!」
「はぁっ?」
思わず目を見開いて唖然とした。
「信じてないでしょ」
彩花はほっぺをふくらました。
「ふくらますな。冗談でしょ?」
と彩花のふくれたほっぺを押した。
ぷしゅーッと空気が抜け彩花は真剣な顔をして言った。
「事実。嘘と違うから」
「はいはい(笑)」
私の反応に彩華はすねていた。
でも少し嬉しかった。
「じゃぁ明日またここに待ち合わせね!!」
「うん!璃香遅れたらアイス買ってね!」
「うるさい!じゃあねぇ!」
「ばいばーいっ」
彩華と別れて暗い道を一人で歩いていた。
空を眺め星を見つめ少し笑みがこぼれた…
龍也かぁ…
桜の木も青々としたきれいな葉っぱに変わリ夏の予感のする風が吹いていた…
「ただいまぁ」
「おかえり」
久しぶりに兄がいた…
「お母さんは?」
「知らねぇ」
冷たい会話が終わり制服を脱ぎ風呂場で血を落として洗濯機に入れた…
携帯が鳴り電話に出た。