君の手。僕の手。
「もしもしぃ」
「璃香?」
「ん?誰?」
聞き覚えのある声だった。
「わからんつたい!わかれよっ」
「た…龍也!?」
「あったりー」
「なんで?何かあった?」
「いやぁ…暇だったけん。てか何でそんな驚いてるん?」
そう言われ自分がドキドキしているのに気付いた…
冷静になりたいけど冷静になれずただ電話しているだけなのに…
「いきなりだったからびっくりしただけだよ」
「ごめんごめん!そういえば明日またみんなで遊べないかなぁ?」
「大丈夫だよっ!」
「じゃぁー10時くらいにこないだのとこに待ち合わせな!」
そう言い龍也は電話を切った。
天井を眺め龍也の顔を思い出した…
自然とにやけてしまい布団をぎゅっと抱き締めにやけた顔をうずめた。
次の日いつものように制服に着替え学校に行くふりをして彩華と待ち合わせの場所に行った。
彩華は聡君と会えるのが楽しみらしく私の話を気にせずニコニコしていた。
「璃香も付き合えばいいじゃん!」
「私まだリュウジとちゃんと話してないからねー…」
「ふーん…あっ!」
彩華は私の話を聞いていたのか聞いていなかったのかわからないまま聡君の姿を見つけかけよって行った。