君の手。僕の手。
「キモチヨスギ!」
「ツギイレサセロ」
「シメツケテル!」
中に何度も入れられた。
車が止まり運転席にいた奴も後部座席にやってきた…
嫌だッ…
何で私がこんな目に合わなきゃいけないの…
痛いよ…痛い…
目の前がかすみスッと力が抜け暗闇が見えた…
「イクッ!」
その声で目が覚め起き上がろうとした。
「んっ…」
「こいつどうする?」
「置いてく?」
男に手を引っ張られ外に投げ出された。
リュウジがこっちを見ている…
「リュ…ウジ…」
名前を小さい声で呼び震える手でリュウジのズボンを掴みリュウジを見上げた。
「なんだよ」
リュウジは冷たく見下していた。
「味方…じゃ…ないの…」
「は?」
「リュウジは味方じゃなかったの…」
「…」
リュウジは立ち止まり何かを言おうとした…
「行くぞ!」
車から男が言った。
「離せ。俺はお前の味方なんかしねぇよ」
掴んだ手を払いリュウジは車に乗った。
震えながらただ一人この暗い道で捨てられ服もボロボロのままどうすればいいかわからずただ泣いていた…
震えた手を必死に動かしポケットに手を入れた。