君の手。僕の手。
「璃香…寒くない?」
「龍也にくっついてるから暖かいょ」
「俺寒い」
「んー…クーラー消す?」
「…布団入る」
「えーッ」
あたしが嫌がるのを無視して龍也が布団に潜った。
「龍也ぁ」
「何や…」
龍也は面倒くさそうに言った…
「璃香…」
龍也が振り向き手をのばした…
"また同じことになる"
「璃香…」
あたしは泣きそうな目で龍也に言った…
「龍也…ごめんね…あたし…」
龍也はあたしの言葉を待たずに手を引っ張り抱きよせた。
「何考えたん?」
「龍也溜まってるかな…って…」
「ばーか」
龍也はぎゅぅとあたしの体を抱き締めた…。
「我慢したくねぇけど我慢しなきゃな!」
「…」
「璃香のこと守るつったの俺やしな」
「龍也…」
泣きそうになりながら龍也に抱き付いた…。
「俺来週宮崎に引っ越すんだ。」
龍也は急に言った…。
知ってるよ…
知ってるのに…
言わんでよ…
「璃香…」
「そうなんだ…」
「ごめん…」
「全然いいよっ!もっと早く言ってくれればよかったのにぃ」
無理して笑った…
声が震えてるのに…
涙目になってるのに…
必死で笑った。
胸の奥が痛んだ。