君の手。僕の手。
包帯を外し…ミミズ腫れのようになった傷跡を眺めた…
「レイプされたんだよね…」
急に鳥肌が立ち吐き気がした…
「ん…っ…」
急いでトイレに入った…
「うぇっ…」
龍也…あたし龍也がいないとだめなのかも。
部屋に戻り泣いた…
龍也のそばにいたくて…
離れたくなくて…
家に帰らなきゃよかったって…後悔した。
「龍…也…ッ…」
寂しいよ…寂しい…
何度も龍也の名前を読んだ…。
けど龍也はそばにいなくて…
今…龍也が何をしているのかもわからず…
一人で泣いた…。
携帯が鳴り画面を確かめた。
"着信:龍也"
「璃香…?」
「ん…?なぁに…?」
涙をこらえて龍也の声に耳をかたむけた…。
「ううん…今着いた。それだけ。じゃぁな…」
龍也はそう言って電話を切ろうとした…
「龍也!」
震えた声を抑えつけ龍也を呼んだ…
「龍也…好き…」
「うん…」
「それだけ…」
「じゃぁ…明日な」
そう言って龍也は電話を切った…
涙が溢れ…体が震えた…
好きって言ってくれなかった龍也に対して不安を感じていた…
龍也に嫌われたのかな…
龍也はあたしが嫌いなのかな…
ねぇ…龍也…好きって言って…