君の手。僕の手。
「もぉ何回言われても別れとるんには変わりないつた!俺には大事な奴がおるつた!」
「私だって龍也が好きなのに何で…」
女の人は泣いていた…
龍也は困ったように女の人に近付いた…
「ゃだ…ッ…」
龍也が近付いた光景を見たあたしは黙っていられず声を出した…
その声に龍也は振り向いた…
「龍也はあたしの彼氏なんだよ」
「璃香…?」
あたしは龍也のほうを向かず女の人を見つめた…
「龍也の彼女は…あたし…」
涙をこらえ震えた声で必死に言った…
「璃香…」
龍也はあたしのほうに近付きあたしを抱き締めた…
「俺の彼女だよ…」
「龍也…ッ…」
涙が止まらず泣き続けた…
女の人は黙ってその場を去って行った…
「何でここってわかったん…」
「昂ちゃんから教えてもらった…」
「さっきはごめん…」
「ぅぅん…」
「本当はずっとより戻したいって電話かかってた…」
「何で隠してたの…」
「傷つくって思った…」
「言わないほうが傷つくょ…」
「ごめん…」
「帰ろう?」
龍也のバイクに乗り昂ちゃんがいる角まで行った…
「昂太すまんな」
「全然いいっすよ!俺なんかいつもタイミングよすぎなんすよね…」
会話して途中まで一緒に帰った…。