君の手。僕の手。
夜中になりだんだん人が少なくなっていってた…
みんな帰るとき龍也の手を握ったり写真をとったりしていた。
最後に残ったのは龍也とあたしと聡君と彩華そして昂ちゃんとヒロだった…
彩華はバックからカメラを取り出しておじちゃんに渡した。
「どうやって写る?」
彩華ははしゃいでいた…
「いくよーっ!」
パシャッ…
フラッシュが光りおじちゃんは彩華にカメラを渡した。
「璃香達もとってあげるよっ!」
そう言われ恥ずかしがりながら龍也と笑った。
「キスでもしとく?」
龍也はゆっくり顔を近付け優しくキスをした…
フラッシュが光った…
唇を離し龍也を見つめた…
「…行かないで…」
泣きそうになりながらあたしは龍也に言った…
いい加減うざいことぐらいわかってた…
龍也が行きたくない気持ちもわかってたよ…
でも抑えられなかった…
龍也は抱き締めてくれた。
「お前…寂しがりで甘えんぼでしょうがない奴だな…。」
「嫌いなん…?」
「ばーか。だから好きなんだよ」
龍也は少し笑い頭をなでてくれた…
これで最後…
次会えるときまでずっとこの温もりを忘れちゃいけない…
だから強く強く龍也を抱き締めた。
大きな龍也を抱き締め龍也の温もりを体に染み込ませた…。