君の手。僕の手。
それから2時間近くずっと片手に携帯を握りながらぼーっとしていた…
携帯が光ってメールが来た。
"受信:龍也"
「璃香何しよる?」
いつもと変わらないメール…
なのに龍也は違う県にいる…
「メール待ってたぁ」
「遅くなってごめんな。箱開けた?」
龍也の文字…
龍也が書いた文章…
紙を開けると龍也の香水の匂いがした…
「開けたよ!ありがとうね」
「うん…大好きだけん」
メールの文章を明るくしてみても気持ちがこもってないせいかどうしても泣いてるような文章になってしまう…
「そっちの家広いと?」
「平屋なんよねー。でも部屋は広くなったよ!璃香が来たらびっくりするやろなぁ」
「早く会いたいよ…」
思わず打ってしまったメールの文章…
一回消してはまた同じ文章を打ってしまった…
早く会いたいのは龍也も同じなんだけんわがままは言えない…
でも寂しくて耐えられなかった…
"送信完了しました"
その文字を見て携帯を閉じた…
深い溜め息をつき天井を見上げた…
龍也わがままでごめんね…
龍也の気持ちわかっててこんなこと言うとか最低な彼女だね…
携帯が鳴り龍也からのメールを見た…