君の手。僕の手。
龍也が引っ越して3週間がたち夏休みも終わりに近付いていた。
そして寂しい気持ちも少しずつ和らいでいった…。
財布の中にお金がなくなり銀行にお金をおろしに行くことにした。
「璃香ぁ」
「んー?」
「パーマかけてみらん?」
「何でー?」
「一緒にかけたいなぁって」
彩華とあたしは化粧をしながら会話をしていた…
銀行に着き残金を確かめ2万のお金をおろした…
「パーマかけよっか」
彩華に連れられてパーマをかけた…
「うわッ違う!」
鏡を見てびっくりした…
そして二人で新しい服を買った。
彩華と二人でいると龍也に会いたいって気持ちを少し忘れられていられた…
龍也は最近夜になるとメールをしなくなっていた…
不安もあった…
でもあたしは何も聞かなかった…
夕方になり龍也からメールがきた。
「璃香ぁ」
「今日パーマかけたよ!」
「うわぁまじ見たい!」
「龍也ぁ最近夜メール出来んたい?何で?」
聞かないでおこうと思ったことを苦しくなりながら聞いた…
「俺歳ごまかしてバイトしとるんよ」
「バイト?!何で?」
「新しいバイクと一人暮らしのためのお金」
「そっかぁ…」
「メール出来んでごめんな」
龍也とわずかな時間でもメール出来るだけで幸せだった…
龍也の存在は大きかったのに少し離れてる気がしていた…。