あなたの傍で…
神谷くんが私のほうへ向かってきた。


そして目が合った。


「よろしく。」


「あ。うん。」


返事を返して麗央のほうを見たらなぜか目が合った。


麗央の口が動く。


ば・か。


は?馬鹿っていった?


私の反応を見てからかった麗央は周りの男子とまた話し始めた。


もう!怒りたいはずなのに目が合ったことに感激してそんな気分にはならなかった。




帰り道。


「なぁ?」


「んー?」


麗央が口を開いた。


「アイツのことどう思ってんの?」


「アイツって?」


「神谷。」


「あぁ。べつに。」


「べつにって。」


「どうも思ってないよ。麗央のほうがずっとずっとかっこいいんだからねっ!」


「ふはっ。そーだな。」


「自分で言ってるし。」


「あ?」


「いいえ。」


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