あなたの傍で…
嘘…麗央も同じこと思ってたの?


だとしたら私…いどいことした。


「俺頭打ったし…それを理由にしたんだ。桃を…騙したんだよ。」


麗央…泣いてるの?


バレバレだよ。声が震えてるもん。


私はそんな麗央に耐え切れなくなった。


自分の気持ちを正直に伝えようと思った。


「ばか…。私も同じだよ…。最初は軽い気持ちだったんだ…。夜遊び。麗央のこと好きで好きでたまらなかった。けどおじさんたちと遊ぶとお金貰えるし。なんか私が私じゃないようになって、唯一、麗央のことを忘れられる時間だった。私、逃げてたんだ…。麗央のことから…。だから真実ちゃんにも言ったの。嫌いになれないから嫌われるように頑張るって。」


「桃…。」


「ごめんね…。」


するとあざだらけで痛いはずの麗央が私の傍まで歩いてきた。


「麗央?歩いて大丈夫なの?」


「あぁ。桃が支えてくれるなら。」


にやりと笑いながら私を抱きしめた。


「やっ…やだっ…。」


私は麗央の胸を押した。


「桃?どした?」


「私…汚いの…。」


「は?なんで?」


「ウッ…ヒクッ…。」


「なんで泣いてんの?」


「私の体…おやじたちの汗いっぱい…。汚いの!」


麗央には汚い私なんて触らせたくないと思った。
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