桜吹雪
1時間 考えたあげく、
勇気を出して 電話をしてみる事にした。
一つ一つ、緊張で震える指先で番号を打っていく。
打ち終わっても、何度も間違いは無いか、確認して、
深呼吸。
あー、どうしよう
発信ボタンを押すだけなんだけど、そのボタンの上に、指はあるんだけど、
どうしても 押せないー!
―― ピッ ――
「え?」
―― プルルルル ――
やばーー かかっちゃった!
なんで?
あーもう!
パニックになりながら、耳に携帯を当てる。
―― プルルルル プルルルル ――
この時間がとてつもなく長く感じる。