桜吹雪

 私は、あの日あった事を詳しく話した。

 もちろん、私の胸が高鳴った事は抜きにして。


 話し終わり、美菜乃ちゃんの方を見ると、

 少しの間が空き、


「じゃあ、春姫は、先生の事、ホントに何とも 思ってないの? 」

 何とも……想ってるよ…。

 好きだよ。

 でもね、この気持ちは、私の心の中で、収めておくよ。

 だいたい、最初から叶わないって分かってるし…。

 美菜乃ちゃんみたいな美人で完璧な人に、敵う訳ないしね。

 きっと、 叶わないし、適わないよ。


 好きだけど……



 …諦めよう。


「…うん。何とも想ってなんかないよ…。」


 私が、そう返事をすると、美菜乃ちゃんは、満足した様に微笑み、


「じゃあさ、先生の連絡先 教えて?」

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