超能力学園
「てゆうかさ、奥村さんの能力って案外しょぼいね?」

「え、要!?」





いきなり現れた要。




あ、奈留もいる。





なんかわかったのか?






「…は?」

「なんかさ、あまりにも今現在真似できるものが少ないなって思って。」

「調べてみたら、そのクセとかって、全く同じことやってんのを1日で五回みないと真似できないみたいじゃん。」

「あ…なるほど。」





要が出来るやつに見える…。





なんか…悔しいけど。







「張りついて見てないと五回も見れないよね?桃華にはわかりやすいクセとかあるわけじゃないし。唯一、蓮くんの名前の呼び方は何回も聞けたみたいだけど。」

「…あーあ。そこバレちゃったら全部ムダじゃん。」

「もう蓮はいいでしょ?」

「なに言ってんの?蓮くんはすぐにあたしを好きになっちゃうから。」

「お前がなに言ってんだよ。」

「あのね、相手をイヤな思いにさせたらかなうものもかなわないよ?」

「…。」





静かになった奥村。




泣いてる?




な、わけないか。





「帰るぞ、桃華」

「このまんま?」

「大丈夫だ。」








< 110 / 383 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop