超能力学園
寮までの道。





あたしたちは手を繋いでる。







「桃華。」

「なに?」

「どうしても思い出したい?記憶。」

「…うん。」





どうしても思い出したいのは本当。






犯人も見つけたいし、みんなとの記憶を思い出したい。








「…危険かもしれなくても?」

「危険って…」

「俺の力を使って戻すとしたら…どうなるかわからない。人に使ったことは…少ないから。」







きっと、使いたくない理由は他にもあると思うけど、聞かないよ。






不安なことを、ひとつでも話してくれたから。








「俺は…正直怖い。だけど、今どうしてもっていうならこれしかない。」

「うん…。」

「覚悟をきめる覚悟はある。だけど、桃華の覚悟がないと出来ないしやらない。」

「うん…。」







蓮くんの目は真剣で、





とても重大な選択を迫られてることがわかる。






「少し、時間がほしいです!」

「時間?」

「うん。大事なことだから、しっかり考えたいの。」

「ん、わかった。」






ちょうど、寮についた。






「じゃ、また明日。」

「明日ね!」






大丈夫だよ、蓮くん。





待っててね。





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