天然紳士は武士彼氏。

「・・・こっちだよ・・・。」

「はいっ!」

またユキ君は笑う。

・・・どうしてこんなかわいい笑顔ができるんだろう・・・?




「ユキ君ってさ・・・」

「はい?」

「・・・日本語、上手だね?」

「ありがとうございますっ!
 拙者、これで必死に勉強したんです!!」


渡してきたのは、分厚い英語の本。




ちょっとめくってみた。



「あははっ!これ、間違ってるよ!
私のことが拙者、あなたのことがそなた、になってるし!」

「・・・??」

「ユキ君、これで武士語使ってたんだぁ~!!」

「・・・間違ってたんですか??」


しゅん。


効果音をつけるならこんな感じ?


ユキ君、本気でヘコんでる?

なんか、かわいい!!

「で、でも!私、ユキ君の武士語、好きだよ・・・?」

「・・・?」

「このままのしゃべりかたでいいと思うよ?
それがユキ君だし。」

「本当ですか?
ありがとうございます!」


またユキ君が笑顔になる。

・・・癒されるなぁ・・・。
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