希望の唄~運命とぶつかった純愛の物語~
「はぁ~~・・・今日も疲れたぁ・・・」
優子姉はあぐらをかく。
「とりあえず腹減ったわ・・・」
アカネの腹がグゥと鳴った。
――コンコン
楽屋に入ってきたのは亮介だった。
「おー、亮ちゃん!!今夜はうちで飯食ってきな!!」
「ノリちゃん、いいよ。無理しないで?」
中学生の亮介と舞台用の服でないあたしは制服のままだ。
「無理じゃないわよ~?最近カレと別れたから、一人で寂しいの。」
ノリは最近、結婚を目前に控えていた彼氏がマリッジブルーになり、ついに別れたらしい。
「ノリ、ごちそうさまでーす」
「お姉ちゃん!」
「今から家に帰る気?・・・冗談じゃないわ。毒入りリンゴしか持ってないわよ、あの魔女は。」
「・・・」
楽屋の雰囲気が一気に暗くなった。