希望の唄~運命とぶつかった純愛の物語~
「どうしたの?」
「あのね…僕…」
亮介は下を向く。
「…何?早く言ってよ」
「僕…今日のテスト…あんまり分かんなくて…」
「それで?」
(はっきりしない言い方ね……)
「点数……悪いと思うんだ……」
亮介は俯く。
「そう。…で?だから何よ」
「えっ?」
「今泣いたら点数が上がる訳?今後悔したらどうにかなるの?」
「それはっ……」
「悩んでるのは点数がとれなかった事じゃないでしょ」
誰よりも優しい亮介だから、その分弱い。
優しくないあたしはその分強い。
こうやって、支え合ってるからわかる。