希望の唄~運命とぶつかった純愛の物語~
「お母さんに…怒られちゃうなって……」
あたしは溜め息を吐いた。
まるで昔のあたしのようで、やるせなかった。
「……亮介、アイツに反抗した事ないでしょ?」
「うん……ないけど…」
「だからナメられんのよ。…アイツは真っ直ぐに言ってくる。だから亮介も真っ直ぐに言い返しなさい?」
「でも…」
(その迷いがダメなのに!!)
「優しさなんて必要ないわ。…亮介…アイツのやってる事は愛のムチなんかじゃない。」
そこに愛など存在しないのだから…
「愛がないムチは、ただの暴力よ」
あたしは冷たく目を細めた。