希望の唄~運命とぶつかった純愛の物語~
「ノリは2コーラス目のA'になった途端、バスドラが弱まるよ。気をつけて」
ノリはコクリと頷く。
「アカリはサビの時もっと丁寧に。ピックがガサガサ言ってるから、柔らかいのに換えて。」
「ウィーッス。」
アカリは知ってたよと言わんばかりの顔で頷く。
「優子姉はスネアもっと聞いて。あと指がぶれるから今んとこは鍵盤見た方がいいかも。」
「りょーかいっ」
優子姉は鍵盤を押して『うーん』と唸る。
「いやー…しかし難しいねぇ…このリズムは…」
ノリは脂汗をかきながらいう。
「まあ…ノリは三連符が体に染み付いてるから辛いかも(笑)」
「わあっ…ワザとかぁ…?」
「ご想像にお任せするわ(爆)」
「うわっ!ひどーい」
そう言いつつもみんな笑顔になる。
「楽しい、ね」
あたしが言うと、
「ああ」
「うん」
「そだね」
アカネ、ノリ、優子姉が続いた。