希望の唄~運命とぶつかった純愛の物語~
今日もこのステージを眺める。
(うん・・・いい眺め。)
「みんな、今日も来てくれてありがとう!」
客席があたしの声に負けじと叫ぶ。
「今日は、4U初の全部日本語の曲を歌います。」
先ほどの歓声とは違う、戸惑いと期待のまじった声が聞こえる。
「あたしは・・・この歌を、みんなに聞いてほしくて今日作りました。・・・『信じる奇跡』です」
そうあたしが言うと、ノリのスティックが響く。
あたしは目を瞑った。
『強く、なれるよ』
まだ胸に残っている、温かいモノ。
あたしはそれだけで、きっと信じることが出来たんだ。
伝えたくて、伝えたくて。
運命は変えられるんだよって。
まだあたしは変わってないように思えるけど、
きっともう始まってたんだ。
君と出逢った日から
奇跡は始まってたんだ――――。