希望の唄~運命とぶつかった純愛の物語~
「あたし、バンドやってんの。・・・そのせいで遅くなって補導されたりするんだけど」
「ダメじゃねぇか」
「いーの!」
「よくねぇよ・・・」
先生は呆れて髪を掻く。
「・・・じゃあ、補導される前に補導してよ」
「は?」
「あたしのライブを止めたら?」
「何言ってんだよ・・・紗恵は・・・」
「とにかく見に来て!・・・ちょっと待って」
あたしはノートの切れ端を取り出し、そこにライブハウスの名前と時間を書いて先生に差し出す。
「あたし、待ってるから」
「・・・お前なぁ・・・」
「いーじゃんっ。どーせセンセ、暇なんでしょ?」
「暇な訳あるかっ!」
「ぶっちゃけ・・・彼女居ないでしょ?」
「なっ・・・!?」
「図星~~~♪」
「アホ!」
泉先生は照れてあたしの頭をコツンと叩く。
そんな先生が可愛く思えた。