希望の唄~運命とぶつかった純愛の物語~
――翌日。
あたしは学校には行かなかった。
ただひたすらに書いた。
曲を、書いた。
苦しい、哀しい、切ない、孤独。
ありがとう、一人じゃない、護ってくれてる、思われてる。
正反対の事が、今あたしの胸の中から溢れてきた。
ほら、綺麗な言葉じゃないけど。
全然美しくなんかないけど。
こんなにも、思いが詰まってるよ。
こんなにも、温かいよ。
――♪~~
着信は、机に伏せていた夜に来た。
知らない番号だった。
「もしもし?」
『紗恵か。俺。』
「誰?」
『バカ。泉センセーだよ』
「え?」
おどける声は、確かに泉先生のものだった。
「なんでケーバン知って・・・」
『お前の親友が教えてくれた。あー・・・なんて言ったかな、ケバいヤツ。』
泉先生は本当に忘れたようだ。