《完》17歳の医者 ~天才医者は助手に恋した~
『このようなことに発展したことは、我がローデンス家内の対立がありました。

 今から百年ほど前、魔法の取り扱いを巡り当時の主と、その兄が喧嘩しました。

 兄は“魔法は世に広めるべきだ”と主張し、弟は“魔法は極秘にすべきだ”と主張しました。
 弟は、魔法が広がると王家を乗っ取るのに悪用されると、恐れていたのでしょう。

 兄弟は暇さえあればすぐ喧嘩して、いつまでも続きました。
 そして、ついに兄は家を飛び出しました。


 そして二年後、兄はドードレッシという苗字を名乗って、密かに魔法を広げていると言うことが、弟の耳に入りました。
 それを聞いた途端、弟は怒りにおこりました。

 怒りつかれた挙句、弟は当時の王にこのことを訴えました。

 “兄の動きは、国を滅ぼす動きだ”と。』


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