《完》17歳の医者 ~天才医者は助手に恋した~
 こんこん~♪

「失礼します。」

 顔色があまり良くない、ひょろりとした女の子がいた。スノハナナだ。

 スノハナナはベッドから起き上がり、ルミナミエの方を見た。
 これでも、いつもより元気な方だ。


「ナナ姫様。
 今日の調子はいかがですか。」

「いつもよりは、いい方。」

 か弱い声で言った。
 
 姉のミュウエノアとは対照的だ。

「そうですか。

 では心臓の音を聞いてもよろしいですか。」

 スノハナナは病弱で、去年心臓病を起こしたほどだ。

 ミュウエノアより、スノハナナは慎重に検診を行わなくてはならない。

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