《完》17歳の医者 ~天才医者は助手に恋した~

壱 思いがけない味方

「ちょっと待った!」

 この声に、さすがにルミナミエとアルベールは驚く。

 そのまま入ってきたのは・・・なんとエクシリオン。

「よく来た。我が息子ルシアスタ。」


――ルシアスタ・・・シオンのこと?――

 ルミナミエが戸惑っている間に、アルベールはエクシリオンを抱こうとする。


「僕はお父さんの味方じゃない。
 ルナの味方だ。」

 急にアルベールは後ろに下がり、顔や頭に血が上る。

 エクシリオンはそんな父を睨みつけている。

「なっ、なんだと。

 このアルベールを裏切る気か。」


――もう父の道具になるのは嫌だ。――

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