《完》17歳の医者 ~天才医者は助手に恋した~
――あぁ、何て幸せなの。――

 ルミナミエは、今にも寝そうな顔だ。

 だけど、なぜなのか・・・

 もうこの世にはいない、ルミナミエの父ルクファーダと、叔父のエグフィーダを思い出した。

 ルミナミエが十四歳の時にルクファーだが、その半年後、十五歳の時にエグフィーダが亡くなった。

 十五歳にして院長になったのも、この理由だ。

 
――お父さんや、叔父さんが隣にいても・・・。
 この気持ちになったっけ?――

 ふいに、悲しい気持ちになりそうになる。

 けど、エクシリオンの隣にいる幸せが、溶かしてくれた。


 
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