《完》17歳の医者 ~天才医者は助手に恋した~
「早く、早くしてっちょ!
 患者さんを、外へ避難させてっちょ!
 いいから、早くちょ!」

 翼を思いっきりはためかせて、ルミナミエに伝えようとする。
 ただ、肝心のルミナミエは、目を白黒させて、ぼぉっと立っている。

「っちょっ、ちょっと。」

 声が小さくなったのだが、

「ルナ、何その態度。
 早く、早くしてだっちょ!」

 打ち消すように、チョンッピーが声を上げる。


――あぁ、もう。もう、もうダメちょ!ルナは当てにならないっちょ!――

 
 一瞬、何かを感じた。

 ぐらっ、ぐらっ。

 なに、これは・・・

「えっ、今のは。」

 ぐらっ、ぐらっ、ぐらぁ・・・


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