《完》17歳の医者 ~天才医者は助手に恋した~
 水色の光が、ルミナミエの周りにある壁、天井を覆った。

 さらに、ルミナミエは、両手を高く上げ、下から物を支えるようにした。

「ピエール(カタピエジ)、リッセーロ、リネ、キーソ、メル(メルキラリ)、シオン。聞いて。」

 ルミナミエは、ペンダントに向かって叫んだ。

 実はこのペンダント。

 魔法の光線が出るところだが、機能はそれだけではない。

 同じペンダントを持っている動詞なら、通信機能としての役割を果たすことができるのだ。

 おぉっと、話を元に戻そう。


「今すぐ、病院が崩れないようにして。
 魔法で、壁・天井を包んで、支えるようにして。
 いいから、早く。」

 慌てていたのか、すごく早口に言っていた。

 だけど、六人(正確には三人+三匹)には伝わった。

 皆、ルミナミエの言いたいことが分かっていた。

 
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