《完》17歳の医者 ~天才医者は助手に恋した~
「みんな、よく聞いて。
 しばらくは徹夜が続くのを覚悟して、けがした人、動物の治療にあたって。

 あと、壁・天井を覆っている青い部分が薄くなったら、即刻覆い足して。」

 さっきとは打って変わって冷静だ。

「分かった、ルナ。」
「了解。」

 次々と返事が返ってきた。

 全員の返事が返ったのを確認してから、再び動き出した。


 ルミナミエは、エクシリオンのところへ行った。

「ルナ、無事だったか。」

 エクシリオンの言葉に、ルミナミエは一安心した。

 さっきから、エクシリオンの声が聞きたくて仕方がなかった。

 張りつめた心をそっと溶かしてくれるのは、エクシリオンしかいないと思ったからだ。


「シオン、今すぐ残っている薬や、きれいな道具の数をチェックして。」

 エクシリオンは、今までとは違うルミナミエに驚いた。

 だが、驚いている場合じゃなかった。

 
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