《完》17歳の医者 ~天才医者は助手に恋した~
「メル、メル、メールーキーラーリー。」

 ルミナミエは大声を出して、メルキラリを呼ぶ。


「るっ、ルナ。こんなところに。」

 ようやく、メルキラリが気付いた。

 メルキラリは全力疾走で、ルミナミエのもとへ行く。


「はぁ、はぁ。」
「メル、そんなに慌ててどうしたの?」

「はぁ、はぁ、はぁ。」

 メルキラリはもう、汗だくだく。

 ルミナミエは、きっと大変なことが起こったと思った。

「ルナ。オキリンドール(薬品名)ある?」

 ルミナミエは、思わずずっこけそうになった。

 薬品を求めてそんなに走るのかっと思うと、さっきの考えは一体どういうことなのか。

 いや、今は地震で、簡単に必要な薬品が手に入れるとは限らない。

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