《完》17歳の医者 ~天才医者は助手に恋した~
「ルナ。ぼぉっとしている場合じゃない。」

 エクシリオンの声に、ルミナミエは我に返った。

「そうだな。早く準備しないと。」

 っと言って、ルミナミエはカバンから道具などを取り出した。
 エクシリオンは、点滴の設置や、看護師から応急手当はどのようにしたかを聞いた。


「シオン。応急手当の方は。」

「この通りだ。」

 エクシリオンは、応急手当てを記したメモを見せた。

 ルミナミエは素早く目を通すと、

「なるほど、じゃあ、これやろう。」

 っと言って、治療方針を伝えた。
 そして、手術を行うことも決めた。


「今、王様や王妃様はどこにいますか。」

 ルミナミエは、近くにいた看護師にそう言った。

 もし手術をするとなると、ミュウエノア、トナリズキ(ミュウエノアの弟・スノハナナの兄)、スノハナナの場合、親である王や、王妃の許可が必要になる。


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