《完》17歳の医者 ~天才医者は助手に恋した~
 っとは思いつつも、看護師は水を求めて走り出した。


「ルナ、なんか嫌な予感がする。」

 エクシリオンは、この雰囲気をルミナミエより早く感じ取った。

「どっ、どういうこと。」

 ルミナミエは全く気付いていない。

「看護師たちみな、ルナの足を引っ張ろうとしているんじゃないの?」
「はぁ?」

 ルミナミエにとっては、かなり意味不明な発言としか受け止められなかった。

「分からないか、だけど一つだけ言う。
 言い方には気をつけろ。」

 エクシリオンの言葉に、ルミナミエの頭の中はクエスチョンマークでいっぱいだ。


「王妃様をお連れしました。」

 っと、エクシリオンの言葉を否定するように、王妃がやってきた。

「ありがとうございます。」

 ルミナミエは、王妃を連れてきた看護師に丁寧にお辞儀をした。

 看護師は、顔を赤らめた。


< 56 / 222 >

この作品をシェア

pagetop