《完》17歳の医者 ~天才医者は助手に恋した~
「アリキラー。」

 アリキラーはリデアロンに使う液状の薬品だ。

「はい。」
「リズハニュ(下に布を敷いて、薬品をかけろ)。」
「はい。」

 エクシリオンは大出血している部分の下に布を敷き、アリキラーを量り患部にむらなくかける。

「エデ(完了)。」
「リョウカナハ(魔法かけるよ)。」

 ルミナミエは深く深呼吸をした。
 ペンダントを両手で軽く握りしめ、ペンダントに異常がないことを確認する。

 コクリッとうなずいて、エクシリオンに合図を送る。

 ルミナミエは、ミュウエノアが一国の姫であるっということを気にしてない。
 ただ目の前にいる患者っとして、命を救うことに全力を挙げていた。


――お願い、成功して。――


――ルナならいける。――

 二人の思いが一点に交わった時。



 
< 61 / 222 >

この作品をシェア

pagetop