《完》17歳の医者 ~天才医者は助手に恋した~
 エクシリオンは、とっさにルミナミエのもとに駆け寄った。
 しかし、あまりの様子にかける言葉がない。

 再び、ミュウエノアの様子を見る。

 何も変わりはない。

 なのに、なぜルミナミエは『助からない』っというのか?

 エクシリオンには疑問だ。


「まだ、生きています。
 でも、あと1日経てば・・・。」

 皆、ハッと我に返った。

 あまりにも恐ろしい現実に、一気に突き落とされた。

 ルミナミエはぎゅうっと唇を引っ込める。

 ミュウエノアの顔をじっと見つめる。

 初めて出会った時から変わらないお転婆ぶり。

 時にはあきれ果てた時もあったが、今となっては良き思い出。

 そんなミュウエノアがあの世へ行くとなると・・・もうやるせない。

 奈落の底へ突き落された感じだ。


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